こんにちは。
今日は2020/5/18にあったソフトバンクグループの決算内容について触れたいと思います。
日本を代表するIT企業となったソフトバンクですが、2020年3月期を大きな赤字を出して注目を浴びてしまいました。
自社株買いなど株主還元策も発表されており、今後の株価や企業活動に株主の方は気になるところではないでしょうか?
個人的には、孫正義CEOのプレゼンは分かりやすく、企業活動の理解の面でも勉強になるので毎回見ています。
今日は、発表された資料を交えながら、株価への影響について個人的なコメントを書きたいと思います。
※断り:投資を推奨するものではありません。個人的な感想を述べるものであり、投資の判断は個人の判断でお願いします。
1.業績のハイライト

売上6兆1000億円、営業利益―1兆3646億円、当期純利益―9616億円でした。
WeWorkの投資失敗やOneWebの破産で、大きな損失となりました。
Sprintの合併もあり、資料にありませんが売上も9兆円から6兆円に下がっています。
「小さくなった上に、大損こいた1年」でした。
1年前の2018年5月の決算時は、かつてないほど利益が出ると自信満々でしたが、思いっきり「逆」でした。
Alibabaの取引が完了することで大きな利益が出るのとWeWorkの上場を見込んでいたんですよね。
WeWorkは、とんだババでした。
2.決算短信を見てみる

次に、決算短信をちらっと表紙だけ見てみます。
1兆円くらいの損失で、資本が9兆円から7兆3000億円に減ってしまいました。
今日2020/5/20時点で、株価4539円です。
時価総額9兆円なので、株価は下がってもおかしくない印象です。
自己株取得で現状支えているのかもしれません。
株数が20億株くらいあるので。3500円くらいになってもおかしくないと感じました。
3.ソフトバンクグループの今後

今回の損失や格付けの悪さから「自己株式取得と負債削減のための4.5兆円のプログラム」が発表されています。
今回の損失はここから埋め合わせされるので、そのことを現在の株価は織り込んでいるのると思います。
今回決算で1.25兆円Alibaba株の売却取引で調達したと言っていました。
孫さん的にはAlibabaは売りたくない株なので、苦渋の決断だったでしょう。
SprintはT-Mobileに持っていかれ、あまり面白い投資ではありませんでした。
T-Mobile.USは、Verizon、AT&Tと戦える環境になり株価も伸びていますが、孫さん的には配当も出ていないT-Mobile.USは「売りたい」資産になるでしょう。
4.5兆円のプログラムの約3兆円はここから出てくると考えます。
株主価値と株価の乖離が大きいと孫さんは言い続けています。
「20兆円の株式を保有しているので、時価総額もそれくらいあっていい」という主張ですが、現在の時価総額は9兆円、株価4500円程と約半分です。
大きなギャップがありますが、市場は懐疑的です。
配当や利益なのどお金の流れが見えればいいのですが、純粋にお金をもたらしているのはソフトバンクKKだけです。
1~2兆円の利益がコンスタントに出てくると、時価総額20兆円も見えてくるという印象です。
ARM、Alibaba、SVFのUBERなど将来性がある企業群ですが、時価総額はコンスタントな利益1~2兆円が出てきたときに到達する領域だと感じます。
今日は以上です。
まとめ
2020年3月期ソフトバンクグループ決算について
・1兆円くらいの損失で、資本が9兆円から7兆3000億円に減った。
・ARM、Alibaba、SVFのUBERなど将来性がある企業群で面白いが、株価に反映されるには時間がかかりそう。
・WeWorkはババだった。再起を期待。
・純粋に大きなお金を入れてくれるのはソフトバンクKKだけなので、ソフトバンクグループはそれ以外の企業の利益創出待ち。市場も懐疑的で評価していない。